変形性膝関節症ってどんな病気?

膝の痛みは、立ち上がるときや歩き始め、階段の上り下りなど、日常生活のさまざまな場面で生じます。

その原因の一つに、変形性膝関節症(膝OA)があります。膝OAは、膝関節の軟骨や周囲の組織に変化が生じ、痛みや動かしにくさなどの症状が現れる疾患です。

膝の痛みが続くと、歩くことや外出することが負担になる場合もあります。

この記事では、膝OAの原因や症状、治療方法について分かりやすく解説します。

変形性膝関節症とは?

●一次性:中年以降の肥満女性に多い(二次性よりも一次性の方が発症頻度が多い傾向があります)。

●二次性:外傷や関節リウマチによるものが多い。

症状

足への荷重時、運動時、安静時、初期症状は起立時に膝関節痛がみられます。

大腿四頭筋の萎縮・痛みによる膝関節の可動域制限

屈曲内反変形(右図のような状態)+脛骨が大腿骨に対して外旋した変形

膝がO字のようになることからO脚と呼ばれることもあります。

治療

●保存療法

安静、免荷、温熱療法、装具療法(楔形足底挿板、膝装具)

●薬物療法

消炎鎮痛剤の内服、ステロイド関節注入

●手術療法

高位脛骨骨切り術、人工関節置換術(TKA)

人工膝関節置換術 TKAとは?

適応:末期の膝関節症で痛みが強く歩行困難とADL障害を認めるもの、年齢60~70歳以上

合併症:手術に関連した合併症、緩みや摩耗、プラスチックの破損、膝蓋骨脱臼

実際の体験談

ここからは、理学療法士の学生である私が実習等で実際にTKAを実施した患者さんの体験談を書きたいと思います。

実習で担当した患者さんも、術後早期は痛みが術創部や周辺の筋痛が強く、膝関節の可動域に制限がみられました。膝を曲げる動作では痛みが生じやすく、関節可動域の改善に向けて、患者さんの状態に合わせた介入が必要でした。

そこで経験したのが、CPM(Continuous Passive Motion:持続的他動運動装置)を用いた介入です。

CPMは、機械によって膝関節を自動的に曲げ伸ばしする装置です。患者さん自身が筋力を使って動かすのではなく、機械によって関節を動かすことで、術後早期の関節可動域練習を行います。

実習では、CPMの設定角度を徐々に拡大していき、膝関節の可動範囲を少しずつ広げていく様子を経験しました。私の記憶では、1日あたり約10°ずつ角度を増やしていたと思います。

その後、リハビリテーションの進行に伴い、歩行能力にも変化がみられました。

歩行練習はサークル歩行器を使用した歩行から始まり、徐々に杖歩行へと移行しました。さらに歩行能力が改善し、最終的には歩行器や杖を使用せずに歩行自立に至りました。

このように術後早期には疼痛が強く、歩行にも制限がみられていた患者さんが、段階的に歩行能力を獲得していく経過を経験しました。

参考文献

公益社団法人日本整形外科学会.「変形性膝関節症」.症状・病気をしらべる.

日本整形外科学会診療ガイドライン委員会,変形性膝関節症診療ガイドライン策定委員会 編.『変形性膝関節症診療ガイドライン2023』.日本整形外科学会.

Harvey LA, Brosseau L, Herbert RD. Continuous passive motion following total knee arthroplasty in people with arthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2010;CD004260.

Jette DU, Hunter SJ, Scha Leistungs M, et al. Physical Therapist Management of Total Knee Arthroplasty. Physical Therapy. 2020;100(9):1603–1631.

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